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2025.8.14
岩波新書『芸能界を変える たった一人から始まった働き方改革』(森崎めぐみ著)の感想文、最終回です。
4半世紀に渡り放送業界の著作権・契約の仕事を続けてきた私にとって、「仕事の実態」は常に興味の対象でした。なぜか。働き方にトラブルの芽を予感させる時があるからです。契約書が時々フラグを立ててきます。
この人いったいいつ休むんだろう?と思うほどの業務量や、災害報道のためなら命を落としても良いの?というような非現実的な内容…所属会社が適正な対応をしてくれると信じたいけれど、どうなんだろう?所属とは名ばかりで実はフリーランスということも多い業界だし…。悩むこともしばしばありました。
契約書のレビュー担当として、現場に口出ししない程度に、トラブルを防止するための修正をしたり、安全配慮についてのヒアリングをしたり、受注者を守る工夫をしてきたつもりですが、結局、紙は紙。とはいえ、実態がより良いものになるよう、発注者、受注者、共に意識が変わってくれることを日々願っているのです。
人手不足で社長自ら休みなく業務をこなしていたり、どうしても足りない時はフリーランスに頼んで穴埋めをしていたり、ということも多い業界です。「大きなピラミッド」の下に行けば行くほど、どうなっているのか全く分からない(芸能界だけでなく、そういった「大きなピラミッド」の下の方がカオスになっている業界は多いだろうと思います)。
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本書の中盤で労災認定の話が出てきますが、俳優は「労働者」ではない…好きで芸能をやっているんだし、自由でいたいからフリーランスなんだろう?と思われ、「労働者」として認められない…というくだりに衝撃を受けました。
やりたくないことを組織に縛られて我慢してやっていれば「労働者」なのでしょうか。
確かに、私の親世代はそんな価値観で生きていたイメージがあります。我慢するのも仕事のうち。何かのトラブル、何かのハラスメントがあっても、お金をもらっているのだからいいじゃない…
今こう書くとけっこう違和感がありますが、そんな時代はそれほど前ではなかったと記憶しています。
書けばキリがないです。
なので、とにかく!森崎さんが、どんな風に芸能界の働き方改革を実現して行ったのか、ぜひ、多くの方にこの本を読んで、知ってもらいたい!!
芸能界に限らない、どの業界でも共感できる部分があるはずです。
「変わらないことは無い。やればできる。」
「どんどん交われ!誰も苦しまないように!」
登場するこの言葉が胸を打ちます。誰もが公正な契約により、適正な働き方ができるよう。我慢せずに堂々と夢を叶える人が増えるよう。
私も自分のできる事をして、後方支援を続けていきたいと思います。